冊子の作り方

デザイン会社(デザイナー)の選び方

これまで一度も頼んだことのないデザイン会社に仕事を外注するのは、非常に勇気が要るものです。
そこで、デザイン会社選定の主なポイントを記します。

1 求める質を満足させてくれるか

会社組織であっても個人のフリーランスであっても過去の作品見本があるはずですので、それを見せてもらって、デザイナーの質(能力)を推測します。ただ、その見極めには難しい判断を要します。できれば、「質を見極められる人」の意見を聞くことが望まれます。

2 求めるスピードに対応できるか

「このような内容について、いつまでに納品してほしい」と事前に打診すれば、対応力を判断できます。相手が「できる」と言えば対応できると考えられますし、相手が「できない」と言えば対応できないと考えられます。
ただ通常、仕事を請ける側は「できない」とは言いにくいものです。また、デザイン会社のスケジュール見積もりが甘い場合もあります。そのため、できれば先方にスケジュールを提示してもらい、それに信頼性があるかどうかを判断するのが望ましいでしょう。
問い合わせに対するレスポンスの速さで判断するのも一手です。

3 業種・ジャンルの実績を重視しない

過去の実績を見て、「ウチと同じ業種・ジャンルのデザイン経験がある」というだけでデザイナーを選択するのは早計です。業種・ジャンルの経験の有無とデザイン能力とは別物だからです。もちろん、業種・ジャンルの制作実績があれば、ある程度の要領はつかめているはずですが、あまり重視しすぎない方がいいと思います。

4 見えない作業をどこまでカバーしてくれるか

デザインは、テキストや写真、図表などのデータを配置・変形・彩色することです。しかし、「できればデザイナーにやってほしい仕事」はそれだけではありません。必要に応じて質問する、テキスト内容からニーズを汲み取る、スケジュールを勘案・調整する、などの仕事があります。会社によっては、文章の間違いを指摘してくれたり、見出しを追加してくれたりする場合もあります。
会社やデザイナーによって対応が異なります。その対応程度を判断するためには、打ち合わせなどで「何を質問されるか」に注目するといいかもしれません。質問されたことは「デザイン会社の視野に入っている」と考えられます。

5 コストパフォーマンスはいいか

制作物のコストパフォーマンスを計るのは難しい作業です。デザイン料金が安くても修正の手間が多ければコストパフォーマンスは悪くなりますし、デザイン料金が高くても短期でいいモノが仕上がればコストパフォーマンスは良くなります。一度、そのデザイン会社を使ってみて判断するしかありません。

6 信頼に値する企業・人物か

最近はクラウドソーシングを使って匿名のフリーランスに外注するケースも増えていますが、さまざまなトラブルも生じているようです。信頼はビジネスの前提ですので、みなさんの眼力でしっかりと見極めてください。