冊子の作り方

見出しのつけ方・作り方

見出し作りは、媒体の種類と発行目的によって異なります。
たとえば、広報誌や会報で事実をきちんと伝えたいという場合と、販促パンフレットやチラシなどで商品を売り込みたい場合とでは、めざす方向性も作り方も異なってきます。
また、見出しとキャッチコピーとでも、考え方は大きく違います。

ここでは、広報誌・会員誌・機関誌・レポート・新聞など、要点を的確に伝えて読者に訴求する見出し作りの基本ポイントについてご紹介します。

要約ではなく抜き出し

初心者にありがちな失敗は、本文全体に共通する内容を抽象的な言葉で要約してしまうことです。しかし、抽象的な言葉ばかりでは内容が伝わらず、読者の関心を高めることもできません。本文中にある具体的なエッセンスを抜き出す感覚で作ってみましょう。

5W1Hを入れる

5W1Hが不足していると意味が不明で、「どこの?」「何が?」と、読者に大いなるストレスを感じさせてしまいます。一方、5W1Hのすべてを盛り込もうとすると、どうしても文字量が増えてしまいます。
そこで、「なくては理解できないWとHを抜き出す」イメージで作りましょう。

具体的なキーワードを

ここで言う「キーワード」とは、主題(テーマ)のことではありません。「本文中で価値(ニュース性)の高い言葉」を意味します。特に、数字(日時、数量、金額など)と名称(地名、人名、組織名、イベント名など)は、大切なキーワードとなります。

短く簡潔に

文字量の多い見出しは焦点がぼやけ、インパクトが薄れがちです。比較的簡単で有効な手法としては、「体言止め」や「助詞の省略」が挙げられます。

別視点から多くの案を

見出し作りをしていると自分の思い込みが激しくなり、ひとりよがりの表現になってしまうことがあります。そのため、たとえば次のように、さまざまな視点から考えて多くの案を出してみると効果的です。
 ・文節の順序を変えたらどうなるか?
 ・別の単語に置き換えてみたらどうなるか?
 ・思い切って遊んでみたらどうなるか?
 ・メインとサブを入れ替えたらどうなるか?

文字の形にも留意

「仮名ばかり」「漢字ばかり」の見出しはデザイン的な変化が乏しくなります。一概には言えませんが、仮名・漢字・ローマ字・数字のバランスを考えて、視覚的なメリハリにも留意しましょう。